SAKANA & JAPAN PROJECTを展開する産経新聞社が、パパ料理研究家・滝村雅晴氏と共に、日本の食卓での魚食を推進してゆくプロジェクトが「パパさかな大使」です。
2013年にユネスコ無形文化遺産にも認定された和食。特に昆布など日本独自の魚介が生み出す「うま味」を上手に使う食文化は、世界から高い注目を集めています。しかし、その一方で、国内での魚介類の摂取量はこの10年間で減少傾向に・・・。お家の食卓でも、魚離れが進むといわれるなか、水産庁が発表した水産白書(※)では、小学生が給食のメニューで嫌いな料理ランキングの1位が「魚全般」というさびしい統計もあるようです。
本当に子ども達は魚がきらいなのでしょうか?
同白書の「魚料理は好きですか?」という項目における子どもたちの回答は、【ふつう/43.6%】、【嫌い/10.6%】、なんと【好き】は45.9%と約過半数。特に寿司人気が高いようで、家族のなかで「お寿司にしようと最初にいうのは誰ですか?」という項目では、1位が【こども】で43.4%を占めていました。
子どもたちが苦手だったのは、魚に「骨がある」「食べるのが面倒」「時間がかかる」という点であり、親子連れで賑わう休日の回転寿司屋さんを思い浮かべてみると、お魚が美味しいことを、子ども達はちゃんと知っているといえるのではないでしょうか。
そこで、私たちは子ども達に魚料理の美味しさを伝え、魚料理の手間もひっくるめて、ママと家事を分担できるパパに「パパさかな大使」として、家庭内の魚食推進を担ってほしいと考えました。
「魚料理=魚をさばく」が入り口では、なかなかとっつきにくいものですが、魚食は文字通り「魚介を食べること」。調理時間ゼロで、お気に入りの逸品を買って帰っても、出前を取っても外食をしてもいいんです。
大切なことは、家族で魚を美味しく食べること。その時間が家族の思い出として刻まれること。子ども達が大きくなっても、その食卓を忘れず、次の世代に日本の魚食文化の魅力を伝えてほしい・・・少し欲張りな願いを込めて、『パパさかな大使 プロジェクト』は始まりました。
※データ出典=水産庁「水産白書 平成20年度」