魚の国 宝の国 SAKANA & JAPAN PROJECT

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食育専門家・浜田峰子の魚で元気な未来!

2017年4月21日
Column #001

食文化の継承に若い力を

皆さま、はじめまして。私は食育を専門として、水産庁の水産政策審議会委員、ファストフィッシュ委員会副委員長、お魚かたりべを務めたり、メディアへの出演や講演、商品開発などの活動をしています。ここ数年は都内の調理師専門学校で講師として、食が持つ可能性をテーマに食育や地域活性化などの授業を行っています。

日本は海に囲まれ、漁場に恵まれた魚介の宝庫です。それらの天然資源に目を向けて、余すことなく取り入れていくことは、体も環境も社会も経済も元気にし、未来へつながると考えています。

昨年、魚食の未来を担う次世代を育成するため、学校の生徒たちと一緒に、漁業団体とコラボレーションして、新メニュー開発とイベントでの料理ショーを開催しました。

漁場と漁法のことや、現代の漁業が抱える問題について、また、魚の特性を生かした調理法などを授業のカリキュラムに組み込み、数カ月かけて完成させたメニューを料理ショーで披露しました。漁業団体からとても喜ばれただけでなく、ほかの漁業関係者からも「うちでも若い感性とコラボしたい」「こういう未来につながる取り組みをしてみたい」といった反応を多くいただきました。

魚食を活性化するための継続的な取り組みや食文化としての継承を目指すならば、食の知識や調理の技術を持つ若者がもっと社会の中で活躍できるようにしなければいけません。若い力を活用しながら次世代を育てる取り組みが必要です。

18歳の若者が包丁片手にサッと魚をさばく真摯(しんし)な姿は、幅広い世代の人の心を動かします。

「こんなに若い子が頑張っているんだから私たちも食についてもっとしっかり考えよう」「今さらだけどお魚を3枚におろせるようになりたいわ」。こんなふうに、大人が若者の振りを見てわが身をただすきっかけにもなるのです。

魚の良さを知り、味わい、健康に生き、人生を充実させ、次世代へつなぎ、日本の未来を元気にする取り組みを発信していきます。

料理ショーを披露する調理師専門学校の生徒たち

浜田 峰子
はまだ・みねこ

食育専門家。「美味しく楽しく 笑顔は食卓から」をコンセプトに、食の専門知識を生かし水産庁の各種委員や調理師専門学校講師を務めるほか、本の執筆やTVコメンテーターとして各メディアで活動。食育セミナーや食を通じた地域活性化にも精力的に取り組んでいる。著書に「浜田峰子のらくらく料理塾」など。

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