コツは、酢飯の量をきっちり量ること
節分の日に食べる「恵方巻き」の廃棄ロス問題を知って、今年は恵方巻きを自分で作ろうと行動に移した人も多いのでは。そんな時代なので、パパたちに子供と一緒に恵方巻きを作ってもらいたくて主宰する料理塾で太巻き講座を開いた。
太巻きを作れるようになって、家で〝ドヤ顔〟で自慢したいという父親のニーズは高い。常に4番でホームランを打ちたいのだ。ぜひ打ってほしいので、誰もが簡単に恵方巻きを作る3つのポイントを伝授した。
1つ目は、市販の具を活用すること。卵焼きやかんぴょうなどは出来合いのものを買えば楽だ。カニカマ、ツナ缶、キュウリとリーズナブルな食材でも立派な太巻きになる。2つ目は、酢飯は寿司(すし)酢を使い、飯の量は200~220グラムをきちんと「量る」こと。19×21cmの海苔(のり)に収まる酢飯の量は限られている。これを守れば巻くときにパンクしない。初めて作るときはきっちり量ることが大事。3つ目は四角に握るときれいにまとまる。切りやすく、お弁当にも入れやすい。寿司屋の細巻きや太巻きは折り詰めに入りやすいように四角になっている。
海苔の上に敷く酢飯の面積や巻くときのコツは、インターネットの動画サイトで動画を見よう。このように準備すれば、買ってきたような恵方巻きが巻ける。
マグロ、サーモン、イクラ、イカなど海の幸を入れれば、立派な海鮮巻きに。具を贅沢(ぜいたく)にするのもいいけれど、恵方巻きの味を左右するのは実は海苔だ。魚屋にはおいしい海苔が置いてあるので見つけてほしい。改めて、恵方巻きは海の恵みで巻かれている島国らしい料理だと感じる。
パパ料理研究家。昭和45年生まれ、京都府出身。立命館大卒。平成21年、ビストロパパ代表。26年、日本パパ料理協会設立、会長飯士就任。28年、農林水産省食育推進会議専門委員。SAKANA&JAPAN PROJECT(推進協議会・産経新聞社など)の一環で、父親を魚食推進の担い手に任命する「パパさかな大使」の代表を務める。