魚の国 宝の国 SAKANA & JAPAN PROJECT

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滝村雅晴のパパ料理のススメ!

2020年8月20日
Column #029

究極のお好み焼きの作り方

西伊豆のカツオ節と佐久のキャベツで作ったお好み焼

静岡県西伊豆町に、かつお節作りを見学に行ってから、かつお節好きにさらに拍車がかかった。削りたてのかつお節を、みそ汁やチャーハンに入れるなど、日々味わっている。そんな時に長野県から、どっさり6玉の採(と)れたてキャベツが届いた。毎年、農業体験でお世話になっている、佐久市で農業を営む羽田聖一さんからだ。田植えやキャベツの苗を植えに仲間と伺う予定だったが今年はすべて中止。でも羽田さんは、稲もキャベツも育ててくれている。

長い梅雨が明けてやってきた猛暑。過酷な自然環境にも負けず、ぎっしり葉がつまった立派なキャベツで作る料理はどれもおいしい。まるごとキャベツのポトフ、キャベツカレー、キャベツサラダにキャベツの酢漬け。ごま油と塩のタレに生のキャベツをつけて食べるだけで、半玉ぐらいはいけてしまう。

いい食材がキッチンに集まるとワクワクする。さっそく西伊豆のかつお節と佐久のキャベツを使ってお好み焼きを作ってみた。ざくざくとキャベツを切る。本枯節をかつお節削り器で削り、お好み焼きの生地にたっぷり入れて混ぜて焼く。焼きあがったら、ぜいたくにかつお節をかける。キャベツがシャキシャキで甘くてペロリと食べることができ、かつお節の本来の味と香りを楽しめる。究極のお好み焼きが完成し、「うまい!」と思わず声が出た。

「ご馳走様(ちそうさま)」には「走る」という文字が入っている。これは生産者の方が走り回って育て届けてくれたことへの感謝の意味が込められているのだ。ご馳走様を言い続けよう。必ず生産者の方に思いは届く。

滝村 雅晴氏
たきむら・まさはる

パパ料理研究家。昭和45年生まれ、京都府出身。立命館大卒。平成21年、ビストロパパ代表。26年、日本パパ料理協会設立、会長飯士就任。28年、農林水産省食育推進会議専門委員。SAKANA&JAPAN PROJECT(推進協議会・産経新聞社など)の一環で、父親を魚食推進の担い手に任命する「パパさかな大使」の代表を務める。

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