魚の国 宝の国 SAKANA & JAPAN PROJECT

SAKANA & JAPAN PROJECT
Facebook Twitter Instagram

滝村雅晴のパパ料理のススメ!

2020年07月16日
Column #028

青じそを育てると刺し身がうまい

たっぷりの青じそとカツオのたたき

今年の夏は、青ジソを買わない。嫌いになったわけではなく、ベランダのプランターで、ひしめきあって育っているからだ。

昨年、青ジソを苗で購入し育てたところ、花が咲いて実がなり、種が土に落ちて、今年、勝手に芽を出してきた。雑草と間違えて摘まなくてよかった。

青ジソは、大葉とも呼ばれスーパーで年中手に入る。さわやかな香りの成分に防腐・殺菌効果があるとのこと。だから、刺し身との相性もいい。青ジソの花が咲いたものが「花穂」。その花が成長し、成熟した実が「穂ジソ」。刺し身のつまや薬味の定番だ。青ジソを育てていれば、花穂や穂ジソも、刺し身と一緒に食べることができる。この薬味があるだけで、家で食べる刺し身がうまい。

いつでも青ジソが収穫できることで、みそ汁、そうめん、冷やしトマトにトッピングなど、毎日の食卓を彩ってくれるようになった。刺し身を買う頻度も高くなった。手巻きすしにも青ジソは欠かせない。

カツオが大好きなので、魚屋で見かけると、ついつい足を止めて買うか買わないか考えてしまう。見送っても、気になってもう一度戻ってきて最後に買い物かごに入れてしまう。

この日はオリーブオイルで焼いたニンニクと、しょうゆ1、ポン酢2の割合のタレをかけ、たっぷりの千切り青ジソと一緒に食べた。相性抜群。魚屋に戻ってカツオを買った自分を褒めたい。青ジソが勝手に育ってくれたことで、ぜいたくに料理に使えるようになった。物事には必ず意味がある。これからも、青ジソが、新しい味や食卓の笑顔に出会わせてくれるのだろう。

滝村 雅晴氏
たきむら・まさはる

パパ料理研究家。昭和45年生まれ、京都府出身。立命館大卒。平成21年、ビストロパパ代表。26年、日本パパ料理協会設立、会長飯士就任。28年、農林水産省食育推進会議専門委員。SAKANA&JAPAN PROJECT(推進協議会・産経新聞社など)の一環で、父親を魚食推進の担い手に任命する「パパさかな大使」の代表を務める。

Page Top