今年のベランダ菜園で育てるハーブの苗
今の時期に始めるのがちょうどよいのが、ベランダ菜園だ。今年は何を育てようか。さっそく、ホームセンターに苗を買いに行った。新型コロナウイルス禍で、家庭菜園を始める人が増えているそうで、驚くほど多くの種類の野菜やハーブの苗が並んでいた。キュウリだけでも、多くの品種が売られている。野菜別の専用肥料まである。ハーブも、あるだけ買おうと意気込んでいたら、数が多くて、絞り込むのに時間がかかったほど。
ここ数年、ベランダで野菜を育てていて、たどり着いた方針がある。それは、実がなるものは育てないということ。ミニトマト、ナス、ピーマン、キュウリ、ゴーヤなど比較的育てやすい野菜でも、毎年同じプランターの土で育てるには土を元気にする必要がある。ほったらかし菜園のわが家では、葉は立派に生い茂るけれど、実がならないことも多かった。肥料の種類によっては、大量のアブラムシと格闘しないといけない。午後の日当たりが悪いと育ちもよくない。ということで、実がならなくても葉を摘めば食べられるものを育てるようになった。
定番はイタリアンパセリやバジル、ローズマリー。さらに今年は、サンショウ、ミツバ、コリアンダー、クレソン、レモンタイム、コモンセージ、レモンバームと、和洋バランスのいいハーブガーデンをつくることにした。本当は九条ネギを育てたかったが、飼い猫が食べるとよくないので断念した。もう明日にでも摘み取って料理ができる。肉や魚の臭み消しや香りづけにハーブは必須。サンショウの葉をパンとたたいて鯛めしの上にのせることを考えるだけでワクワクする。育てて食べるクッキングを楽しみたい。
パパ料理研究家。昭和45年生まれ、京都府出身。立命館大卒。平成21年、ビストロパパ代表。26年、日本パパ料理協会設立、会長飯士就任。28年、農林水産省食育推進会議専門委員。SAKANA&JAPAN PROJECT(推進協議会・産経新聞社など)の一環で、父親を魚食推進の担い手に任命する「パパさかな大使」の代表を務める。