購入した「トーチバーナー」で炙って作ったカツオのたたき
料理が楽しくなると、ついキッチングッズが増える。その道具があれば、よりいっそうおいしくなる料理があるからだ。その一つが「炙(あぶ)り」。仕上げに炙って、香ばしく焦げ目をつけるため、欲しかった「トーチバーナー」を手に入れた。カセットコンロのガス缶に取り付けるもので、キャンプの火おこしでも活躍する。
家族がおいしい炙りものを食べたいだろうと自分に言い聞かせて購入。新しいアイテムを手に入れると俄然(がぜん)、料理が楽しみになる。手始めに炙ってみたのがチーズ。ドリアにのせたチーズにバーナーで焦げ目をつけ、炙りチーズに。ワンランク上のドリアになった。
次に一番作りたかった料理に挑戦。炙りといえば、やっぱり魚だ。さっそくカツオの柵を買ってきた。家で炙ってカツオのたたきを作るのだ。ステンレス製のバットに氷水を入れて上に同じバットを重ねてカツオを置く。焦げすぎないように塩をふってバーナーで炙る。皮を炙っているだけで笑みがこぼれる。氷水で冷やしてから切り分ける。水にさらしたスライスタマネギの上にカツオを並べカリカリに焼いたスライスニンニク、千切りの大葉、ポン酢をかけて食べる。自分史上最高においしいカツオのたたきが完成。妻が声をあげる。娘がたまらず、ごはんをおかわりする。こんなに食卓が盛り上がるのなら、もっと早く買っておけばよかった。
パパ料理研究家。昭和45年生まれ、京都府出身。立命館大卒。平成21年、ビストロパパ代表。26年、日本パパ料理協会設立、会長飯士就任。28年、農林水産省食育推進会議専門委員。SAKANA&JAPAN PROJECT(推進協議会・産経新聞社など)の一環で、父親を魚食推進の担い手に任命する「パパさかな大使」の代表を務める。