新調した鉄のフライパンで鶏手羽先の照り焼き
買い物は徹底して吟味して選び買う派。衝動で買うことは、ほぼない。見つけてすぐに買うのは、以前から探し求めていた商品に出合ったときだけだ。時間をかけた分、買ったものを長く使い続けることが多い。今回、職業柄とても大切な相棒を買い替えた。16年使い続けたガスコンロを新調したのだ。
数ある中から性能を比較しYouTubeの商品レビュー動画をチェックして選んだ。ちょうど購入のタイミングで新機種が出てうれしさ倍増。黒の天板からシルバーに変わったことでキッチンがより明るくなった。そして最新のモデルは掃除がしやすい。
同じタイミングで鉄のフライパンも購入。フッ素樹脂加工のものとは違ってメンテナンスをしないとさびるのだが、手入れをすれば一生使い続けられる。料理もおいしく作れるし、鉄分の補給もできる。鶏手羽先の照り焼きもいい感じで焼けた。
コンロとフライパンが新しくなった。料理が楽しくないわけがない。プライベートでも仕事でも作っているのに料理が楽しいのだ。何より変化を感じたのが、後片付けまでが楽しくなったこと。今までは、疲れたら、片付けは翌朝に回すこともあった。だが、新品は大切に使いたい、モデルルームのようにきれいなキッチンにしたいという欲求がわくので後片付けにも熱が入る。鉄のフライパンは洗って火にかけて水気を飛ばして油を塗るところまでする。面倒だった後片付けが、やりたいことに変わったのだ。
どこまで続くか分からないが、道具の新調は決して無駄遣いではない。むしろおすすめしたい。面倒な片付けまでも楽しみに変えてくれるのだから。
パパ料理研究家。昭和45年生まれ、京都府出身。立命館大卒。平成21年、ビストロパパ代表。26年、日本パパ料理協会設立、会長飯士就任。28年、農林水産省食育推進会議専門委員。SAKANA&JAPAN PROJECT(推進協議会・産経新聞社など)の一環で、父親を魚食推進の担い手に任命する「パパさかな大使」の代表を務める。