

煮物によし、サラダにも漬物にもよし…。大根は、本格的に寒くなると凍るのを防ぐために糖分を蓄え、甘みが増しておいしくなります。ふろふき大根を作ろうと思っていたところ、「目先を変えて洋風にアレンジしてみては?」と、江上料理学院副院長の江上佳奈美先生が提案してくれました。手にしたのは缶詰のデミグラスソース。どんな味になるんだろう。ちょっぴりワクワクしながら大根の下ごしらえを始めました。
「厚みのある大根をうまく煮るには、『面取り』と『隠し包丁』が大事なの」と江上先生。
面取りはピーラー(皮むき器)を使うと簡単です。輪切りにしたら、切り口の角を薄くそぎ取ります。見栄えがよくなるだけでなく、煮崩れが防げるそうです。
次に隠し包丁を入れます。早く火が通り、味をしみ込みやすくするため、片面に浅く十文字の切り目を入れます。これぞ和食の知恵ですね。たっぷりの水で下ゆでをしたら今度はコンソメのスープで、落とし蓋をして、じっくりと煮ます。その間に牛肉、タマネギを炒め、市販のデミグラスソースを加えて、とろみのあるソースを作りました。大根に竹串を刺し、すっと通るくらいのやわらかさになったらOK。隠し包丁を入れた面を下にして器に盛り、ソースをたっぷりとのせれば出来上がりです。
「ナイフとフォークで食べたいわ」とママ。でも、大根はしっとりやわらかで箸で切れました。濃厚なソースが絡んだ牛肉と大根は相性抜群。冬場の定番にしたい一品です。
| 大根 | 12センチ |
|---|---|
| 牛切り落とし肉 | 100グラム |
| タマネギ | 4分の1個 |
| デミグラスソース(缶詰) | 100グラム |
| 顆粒コンソメ、塩、コショウ、サラダ油 | |