しらすは産地によって異なりますが、春と秋の年に2回、おいしい時季があります。釜揚げの春しらすは身がやわらかくて、ふっくら。魚は苦手でも、しらすは好き、という人も多いのではないでしょうか。

「そのままでも、もちろんおいしいけれど、今日は料理に使ってみましょうか？」

江上料理学院副院長の江上佳奈美先生のアドバイス通り、同じく旬を迎えたスナップエンドウと合わせ、卵炒めを作ってみました。

スナップエンドウを軽く下ゆでした後、江上先生が「具より先に、フライパンで卵を半熟程度に炒めるの。加熱しすぎるとかたくなって、食感が悪くなってしまうから注意してね」。

炒めた卵を器に取り出して、空いたフライパンをペーパータオルで拭き、次にしらすとスナップエンドウを炒めます。スナップエンドウの色がパッと鮮やかになったら卵を戻し入れて、手早く炒め合わせれば、あっという間に出来上がりです。

ちょっぴり手間がかかったのは、スナップエンドウの下ごしらえだけ。包丁もまな板も使わず、春らしい一品が完成しました。

「ふわふわでおいしいですぅ」とひなちゃん。ママもうなずきながら「塩加減がちょうどいいわ！」。しらすの塩分が、全体の味をうまくまとめてくれました。

やわらかい卵としらすの中で、スナップエンドウのシャキシャキとした歯応えが際立ちます。食べると、何だか背筋がしゃんとしてくるから不思議です。