春野菜のおいしい時季になりました。料理によく使う野菜といって、まず思い浮かぶのがタマネギです。野菜売り場では、いつもの茶色いタマネギの隣に収穫したての淡い色の新タマネギが並んでいます。
辛みが少ないので、オニオンスライスでさっぱりといただくのが定番。でも、江上料理学院副院長の江上佳奈美先生がすすめてくれたのは、意外にも「スープ」でした。
「生で食べるのとはひと味違うおいしさが楽しめるわ」という江上先生に、タマネギのおいしさを引き出すレシピを教わりました。
タマネギは縦半分に切ってから横に薄切りにします。繊維に対して直角に切る、ということですね。繊維を断ち切ると火の通りも早くなるし、うまみが溶け出しやすくなるとのこと。なるべく薄く切るのがポイントです。
反対に、オニオンスライスなど、生で食べる場合は、繊維に沿って切ると繊維が残り、シャキシャキとした歯触りが楽しめるそうです。
弱火で焦がさないようにバターで炒め、しんなりとしたら塩をふり、蓋をして軽く蒸し焼きに。その後でブイヨンを加えて煮込みます。
そういえば、9日はイースター(復活祭)ですね。江上先生がイースターの象徴でもある卵を持ってきてくれたので、最後に溶き入れて仕上げました。
一口食べたとたんに「甘~い!」と声がそろいました。「お砂糖入れていないのよね?」とママ。バターのコク、まろやかな卵の風味も加わって、おいしさが重なり合っています。これはまさに、“タマネギをおいしく食べるためのスープ”です。
タマネギ | …中1個(200グラム) |
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卵 | …1個 |
パセリのみじん切り | …少量 |
固形ブイヨン、塩、コショウ、バター |