魚の国 宝の国 SAKANA & JAPAN PROJECT

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滝村雅晴のパパ料理のススメ!

2022年10月20日
Column #055

皮むきに一苦労栗ご飯はうまかった

試行錯誤、皮をむいて作った栗ごはん

芋掘り、きのこ狩り、栗拾い。秋の味覚がおいしい時期、子供のころに収穫を楽しんだ思い出がよみがえる。

幼稚園、小学校で芋掘りは昔から定番の行事だ。自分で掘り起こした立派なサツマイモの形と大きさを今でも覚えている。

父に連れられていった京都・南丹での松茸狩りや栗拾いもいい思い出だ。今から40年以上前は、簡単に松茸が見つかった。炭火で焼かれた松茸が食べ放題だった。栗拾いは、いがから栗をむくのが楽しい。地面にいが栗を置き、靴で両端を踏みつけると開いて実が顔をのぞかせる。売っている栗はむいてあるので、自ら収穫にいかない限り、いが栗をむく経験はできない。食べたり料理したりするのが好きなのは、幼少のころの収穫体験があったからかもしれない。

農林水産省が推進する食育でも、子供たちの農林漁業体験を促している。収穫した食材から食への興味もわく。食べることを楽しめる人生は豊かだ。

パパ友から実家でとれたと神奈川県南足柄産の立派な栗をいただいた。さてこの栗で栗ご飯を作りたいのだが、栗はむくのに一苦労する。ネットの記事や動画で一番楽な方法を探して試してみる。冷凍してから熱湯につける。水に浸して湯がいてむく。いずれも堅い鬼皮はむけるのだが、渋皮のほうは、つるんときれいにはむけない。いろいろ試した結果、渋皮は一つ一つ包丁で丁寧にむくのが一番きれいで、近道だと思った。なんとかむいた栗で、ようやく栗ご飯を作る。栗の見栄えはいまいちだが、おいしさは妻のお墨付き。来年は栗拾いに行こうかな。

滝村 雅晴氏
たきむら・まさはる

パパ料理研究家。昭和46年生まれ、京都府出身。立命館大卒。平成21年、ビストロパパ代表。26年、日本パパ料理協会設立、会長飯士就任。28年、農林水産省食育推進会議専門委員。SAKANA&JAPAN PROJECT(推進協議会・産経新聞社など)の一環で、父親を魚食推進の担い手に任命する「パパさかな大使」の代表を務める。

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