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和食伝導 金沢から世界へ 髙木慎一朗

2021年7月23日
Column #022

高校生料理人の精鋭金沢に集結

高校生料理人が金沢に集う「全日本高校生WASHOKUグランプリ」

8月10日に金沢市で開催される「全日本高校生WASHOKUグランプリ2021」は、高校の学科やコースを問わず、日本国内の高校に通う高校生ならば誰でもエントリーできる唯一の日本料理コンテストです。私は主催者の金沢市より開催委員会委員長と審査委員長を拝命しています。

野球に熱中している子供たちがまず目指すのは甲子園。日本料理においても、そんな憧れの地が必要ではないだろうか、和食を志す若者がどうやったら増えてくれるのだろうかと考え、始めたものです。目指す場所があるからこそ、モチベーションの高い人材がそこを目指し、人材が育つのです。

「だしを使った和食」という大きなテーマのもとに高校生たちが存分に考え、作り上げた料理を審査することは容易ではありません。今回、100チームを超える応募数から決勝に進んだのは6チーム。今回は「京都吉兆」の3代目主人の徳岡邦夫氏、辻調理師専門学校校長の辻芳樹氏、茶道の武者小路千家家元後嗣の千宗屋氏、金沢学院短期大学教授の原田澄子氏、そして私の5人が審査員として、世界最高レベルの知識と経験で高校生たちの情熱に、情熱で応えるべく厳正にジャッジします。

会場となる「金沢未来のまち創造館」は、金沢市が8月に開館させるさまざまな価値の創造拠点であり、その中に食に特化した拠点も設けられます。最新の調理器具や食器を導入し、あらゆるスタイルの料理に対応できるようにデザインされています。また、一般市民も参加できる施設として開放する一方で、プロに特化した研修プログラムも提供し、研究員を配置し食に関する研究を行うことになっています。

この新しい拠点で、全国から集まった高校生料理人の精鋭たちが、存分にその腕を振るい、金沢から全国はもとより世界に飛び立ってほしいと願っています。

髙木 慎一朗氏
たかぎ・しんいちろう

金沢の「日本料理 銭屋」の2代目主人。「ミシュランガイド北陸2021特別版」で二つ星と、環境配慮を評価する「グリーンスター」を獲得。

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