さっと食事を取りたいときや、お酒を飲んだ後の締めに食べることが多いお茶漬け。誰でも簡単に作れて、料理といっていいものか…。
「今日はこれを使って特別なお茶漬けを作ってみましょうか?」
江上料理学院副院長の江上佳奈美先生が手にしていたのは、タイのお刺し身。〝魚の王様〟をお茶漬けにするなんて、ぜいたくではありませんか。おいしさを最大限に引き出すために、下ごしらえをきちんとしなくては。
だしにこだわって、タイのうまみに合う昆布だしを取ることにしました。鍋に入れた水に昆布を浸して小1時間おきます。
その間にタイに下味をつけます。甘みを加えるために使うみりんは、加熱してアルコール分を飛ばす「煮切り」という方法を教わりました。
江上先生は、「電子レンジを使えば簡単よ。あえ物など、加熱しない料理に使う場合に、このひと手間を加えてね。ひなちゃんのような小さな子供が食べる場合も、煮切ってから使うほうが安心ね」。
しょうゆと煮切りみりん、煎りゴマを合わせてタイにまぶしました。
昆布だしの鍋を火にかけて、煮立ったら昆布を取り出し、味を調えます。このだしは鍋料理のつゆにもぴったりです。
ご飯にタイをのせてだしをかけ、三ツ葉とお好みでおろしワサビをのせたら出来上がりです。「軽~く火が入ったタイがおいしいわ!」とママ。昆布だしの上品で優しい風味、こうばしいゴマの香りが重なって、これはもう立派な高級和食です。
タイの刺し身(薄切り) | …9切れ |
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昆布(3×5センチ) | …1枚 |
ご飯(温かいもの) | …茶碗(ちゃわん)3杯分 |
三ツ葉 | …2本 |
煎りゴマ(白) | …大さじ1 |
おろしワサビ | …適宜 |
塩、みりん、しょうゆ |